楽に・・・
「経営者たるもの、疲れてはいけない」
長年エイジャを経営してきたわたしの、
持論であります。
何ゆえにそう思うのかと言いますと、
経営者というのは、
自分の働き方を、
コントロールしやすい立場にいますので、
自分が望むのであれば、
できるだけ疲れないような、
働き方をすることを選択することも、
可能であると思うからであります。
お店を長く経営するには、
利益をあげることを第一に考えるべし、
という考えが、
一般的にはあるような気がしますが、
でも、
わたしの経験からいたしますと、
それよりも何よりも、
経営者は、
「どうしたら、楽に、楽しく働けるか」を、
第一に考えるべき、
そう思っております。
話は少し飛んでしまいますが、
わたしは、
走ることが好きなのですが、
そんなわたしが走るきっかけになった本に、
「Born to run(走るために生まれた)」
という本があります。
この本の中で、
走りの達人からの、
長距離を走るための、
次のようなアドバイスがあり、
わたしはこの言葉が大好きなのです。
「楽に、軽く、スムーズに、速く、と考えるんだ。
まずは“楽に”から。
それだけ身につければ、まあ何とかなる。
つぎに、“軽く”に取り組む。
軽々と走れるように、丘の高さとか、
目的地の遠さとかは気にしないことだ。
それをしばらく練習して、
練習していることを忘れるくらいになったら、
今度は“スムーズ”だ。
最後の項目については心配しなくていい
――その3つがそろえば、きっと速くなる」
このアドバイスは、
長距離を走るためのものですが、
わたしは、
お店を長く経営する際にも、
とても参考になるアドバイスだと
思っています。
長距離を走るとき、
多くの人は、
できるだけ速く、長い距離を走りたい、
と思いますが、
でも、
最初に「速さ」を求めてしまいますと、
ついつい、オーバーペースになり、疲れてしまい、
ゴールまでの道のりも、
とても辛いものになりがちです。
同じように、
お店の経営も、
利益第一に働くと、
ついつい、無理しがちになり、
ストレスや疲れを溜めこむことになります。
(経験者は語る)
なので、
お店を長く経営したいと思うなら、
最初に「利益」を求めることはやめ、
まずは、
「楽に、楽しく」働くことを第一に考え、
利益はそのあとからついてくる、
そう考えたほうが良いと、
わたしは思っております。
もしかしたら、
あとからついてきた、
その利益は、
望んでいる額よりも少ないかもしれません。
でも、わたしの経験では、
一日の大半の時間を占める、
お店にいる時間が、
楽に楽しく過ごせるのなら、
お金はそれほど必要ないのではないか、
そんな風に思ってます。
そういうわけで、
「経営者たるもの、疲れてはいけない」
ということを心がけて、
お仕事をさせていただいている次第です。
と言いながら、
疲れていることもわりと多いんですけどね(笑)。