暇なときにユーチューブ巡りをして、
なんとなく、尾崎豊の『Forget-me-not』のライブ映像をクリックしたら、
思わず知らず、もの凄く感動してしまいました。
それがこれ。
http://jp.youtube.com/watch?v=julAELAKo-c&feature=related歌手の人が自分の世界に入り、
あまりにも熱唱していると、
なんとなく冷めてしまうことも多いわたしなのですが、
これには、素直に感動。
なぜだか分からないけど、
目頭さえ熱くなりましたよ。ええ、柄にもなく。
尾崎豊って、もの凄く好き嫌いが分かれる歌手かと思うのですが、
嫌いだって人も、たまには尾崎の世界に浸るのもいいかもしれません。
脳科学者の茂木健一郎さんも言っていました。
「尾崎の歌を、自分には関係ないと言って、聴かないのは、
ちょっともったいない」って。
でも、だからと言って、
尾崎が好きで好きでしょうがない、
信者と言われる人は、
正直、わたしは苦手かな。
じつは、
尾崎信者に苦い思い出があるからです。
それは、わたしが20歳かそこらの頃でした。
悪友と二人で、新宿歌舞伎町で、
珍しく、ナンパにいそしんでいました。
なかなか引っかかることはなかったのですが、
1,2時間くらいして、
ようやく女の子の二人組と一緒に居酒屋に行くことに成功。
意気投合して、盛り上がり、
居酒屋をでると、なんとかなだめすかして、
わたしはその内のひとりの子を、
ホテルへと連れ込むことにも成功しました。
当時、とってもシャイなわたしでしたので、
これは、なかなかどうして、大金星でした。
心はこれ以上ないほどに、
舞い上がっておりました。
しかし、さあこれからという時です。
彼女は思いつめたような表情で、
「ごめん。やっぱり、初めて会った人と、
こんなことできない」と言いました。
わたしは、
(おいおい、それはないだろう)と内心憤慨しながらも、
「どうして?」
と優しく問いただしました。
すると彼女はこう言ったのです。
「天国にいる尾崎に恥ずかしい」と。
そしてそれからは、
自分がいかに尾崎を愛しているか、
まくし立てるように、語り始めたのです。
当時、尾崎が死んでから、
まだ数ヶ月しか経っていませんでした。
わたしは、彼女が熱く語っているのを、
「うんうん」と聞きながらも、
(あー、もうこれは今日はできないな)
と、ものすごい悲しみに襲われました。
そして、尾崎を憎み、
(尾崎のばっきゃろう!)
そう心の中で、ひとり叫んだのでありました。
青春時代の、
ほろ苦い思い出でございます。
ご静聴ありがとうございました。