一夫一婦制は可能?
お互いにほかの異性には目もくれないで愛し合い、
浮気心なんてまったく起こすことがない、
そんな一夫一婦制は可能なのだろうか、
そんなことを、
わたしは長年考え続けてきました。
そして、
最近出た結論は、
それは可能なのではないか、
ということ。
ただ、その条件として、
「Hしない」
ということがあります。
もちろん、
これはぼくの個人的な考えでしかないのですが、
お互いに、
肉体的な快楽を放棄することができれば、
上記のような一夫一婦制は可能かもしれない、
そのように思うのであります。
どうしてかと言いますと、
「快楽」というものを考えると、
その属性としまして、
「あれも、これも」という性質があると思うからです。
ひとつだけでは満足せずに、
あれや、これやと求めるというのが、
快楽というものの本質だと思います。
食べるのが好きな人が、
「自分は食べるのが大好きなんで、
カツ丼しか食べません」
と言ったり、
音楽好きな人が、
「わたしは音楽が大好きなんで、
メリージェーンしか聞かないんです」
と言ったり、
なんてことは、
聞いたことがないですよね。
でもなぜか、
Hに関しては、
浮気というのは良くないことで、
ひとりの異性で満足することが正しい、
というように、
されてしまっているような気がします。
Hという快楽を楽しみながら、
ひとりの異性で満足する。
ぼくは、これは、
「美味しいものを食べるという快楽を楽しみながら、
カツ丼しか食べない」
というくらい自然法則に反した、
難しいことなのではないか、
そんなことを思うのであります。
でも、
お互いに肉体的快楽を放棄し、
お二人の関係性が、
肉体的関係を超越し、
精神的な一体性まで高まることができれば、
お互いにガマンをすることのない、
本当の意味での一夫一婦制は可能なのではないか、
そんなことを思います。
でも、
俗世間で生きる、
われわれにとっては、
男女の間の肉体的関係を超越することは、
普通、とても難しいことなので、
いさかいや、ごたごた、もめごとを経験することなしに、
男女関係を維持することは難しいのではないか、
そんなことを思うのでした。